言語
郗

曹魏(そうぎ) · 御史大夫

郗慮(ちりょ)

登場回
2
台詞の記録
2
人間関係
2
内面の独白
1

史書の記録(Historical Record)

(史伝の資料なし)

演義のなかで(In the Novel)

郗慮(ちりょ)は『三国演義』において曹操(そうそう)の腹心として造形されており、その人物像はおもに二つの重要な事件を通じて示される。初登場は曹操と孔融(こうゆう)の対立においてである。郗慮は当時、御史大夫を務めており、その食客が孔融の曹操に対する誹謗を耳にして、これを郗慮に告げた。郗慮はもとより孔融の傲慢無礼を恨んでいたので、この機会に乗じて曹操に密告した。彼は孔融の言論を報告したばかりか、これに尾ひれをつけて、孔融が日頃から丞相を馬鹿にするような振る舞いが多いことを指摘し、さらに孔融と禰衡(でいこう)の親交に言及して、禰衡の曹操への侮辱はじつは孔融の差し金であると暗示した。曹操はこれを聞いて大いに怒り、そこで廷尉に命じて孔融を逮捕させた。この場面は、郗慮を、巧みに顔色をうかがい機に乗じて報復する小人として造形しており、その密告の行いは孔融とその一家の悲劇を直接に招いた。

郗慮の二度めの重要な登場は、曹操が伏皇后を廃したことにおいてである。このとき彼はすでに御林軍の統領であり、魏公(曹操)の命を奉じて、節を持して宮中に入り、伏皇后の璽綬を取り上げた。小説は、郗慮が三百の甲兵を率いてまっすぐ宮門に踏み込み、漢の献帝の問いに対して、魏公の命を奉じて来たと率直に答える様を描いている。続いて彼は後宮に入り、璽綬を管掌する者に玉璽を差し出させ、これを持ち出した。伏皇后は身を隠そうと試みたものの、最終的にはやはり華歆(かきん)によって探し出された。郗慮はこの事件において、曹操の執行者であり爪牙という役を演じており、その行動は果断で、皇帝の面目を顧みず、朝廷における曹操の絶対的な権威と、漢室への蔑視とを十分に体現している。二つの事件はいずれも、曹操の鷹犬としての郗慮の身分を際立たせている。彼は職権を利用して曹操のために異己を取り除き、権力を固めており、曹操の専権の過程における欠かせない一環であった。

重要な関係

* 孔融(こうゆう)(enemy_of):郗慮と孔融のあいだには明らかな敵対関係が存在する。『三国演義』において、郗慮はつねづね孔融に侮られていたために恨みを抱き、最終的に機に乗じて曹操に孔融の言論を告発し、孔融の逮捕と殺害を直接に促した。この関係は個人的な怨恨と政治闘争の結びつきにもとづくものであり、郗慮は曹操の権勢を利用して、孔融への報復という目的を遂げた。(演義のみ)
* 曹魏(そうぎ)(serves):郗慮は小説において曹操集団の重要な成員であり、そのすべての行動は曹操の利益に奉仕することを中心に展開する。彼は御史大夫であり御林軍の統領として、曹操が異己を取り除き権力を固めるための道具であった。孔融を告発したことも、命を奉じて伏皇后を廃したことも、いずれも曹魏政権への彼の忠誠と実行力を体現している。
* 曹操(そうそう)(serves):郗慮は曹操の忠実な追随者であり有能な腹心であった。彼は曹操の心中をよく知り、機を的確にとらえて、曹操のために政治上の障害を取り除くことができた。曹操もまた郗慮に十分な信頼を示し、皇后の廃位というかくも敏感で重要な任務を彼に委ねて執行させた。郗慮は自らの行動を通じて、曹操の権威を効果的に維持し増強した。

象徴的な場面

* 孔融を告発する:郗慮の象徴的な場面の一つは、曹操に孔融を告発したことである。彼は孔融の曹操に対する誹謗を利用し、これに尾ひれをつけて孔融と禰衡の関係まで引き込んで、みごとに曹操を激怒させ、孔融を逮捕に追い込んだ。この場面は、郗慮の陰険さと報復心を示すばかりでなく、異己を排除する曹操の冷酷な手段をも明らかにしている。(演義のみ)
* 節を持して宮中に入り皇后の璽綬を収める:もう一つの象徴的な場面は、郗慮が曹操の命を奉じて、節を持して宮中に入り、伏皇后の璽綬を取り上げたことである。彼は甲兵を率いてまっすぐ宮門に入り、漢の献帝の問いを前にしてもひるまず、来意を直截に告げた。この一幕は、漢室の衰微と曹操の跋扈とを深く描き出しており、執行者としての郗慮は、この権力交代の過程における冷酷無情な象徴である。(演義のみ)

人間関係

2 件の関係

台詞

  • 演 ch.40 §4→ 曹操(そうそう)📍 許昌(きょしょう)

    「融平日每每狎侮丞相,又與禰衡相善。衡贊融曰:『仲尼不死。』融贊衡曰:『顏回復生。』向者禰衡之辱丞相,乃融使之也。」

  • 演 ch.66 §22→ 献帝(けんてい)

    「奉魏公命收皇后璽。」

登場回2 回 ▸
  • 演ch.40ch.66
関係の年表2 条 ▸

演 ch.40

演 ch.66

内面の独白 · AI 生成1 段 ▸
  • 私は郗慮(ちりょ)。字は伝わっていない。御史大夫の位にあり、漢末の世に生きた。名位は朝廷にあったものの、進退は常に有力な臣下の一念に左右されていた。かつて孔融(こうゆう)は、たびたび言葉で私を侮り、心に積もった恨みは忘れられずにいた。家客が
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