言語
王

王氏

登場回
1
台詞の記録
1
人間関係
1
内面の独白
1

史載(Historical Record)

王氏について、正史にはその生涯の事績や具体的な言行に明確な記載がない。『三国志(さんごくし)』などの史伝資料には、王氏に関する独立した伝記や付随的な言及がなく、したがって史料からその実在や演じた役割を考証することはできない。

演中(In the Novel)

羅貫中『三国演義』の叙述において、王氏は趙昂(ちょうこう)の妻として、その剛烈果敢な形象をもって第六十四回に登場する c:2790。趙昂(ちょうこう)が姜叙(きょうじょ)・楊阜(ようふ)・尹奉(いんほう)らと韋康(いこう)のために仇を報いようと密謀したとき、趙昂(ちょうこう)はその子の趙月(ちょうげつ)が馬超(ばちょう)の麾下で裨将を務めていたため、兵を挙げて馬超(ばちょう)に反すれば子が殺されることを恐れ、内心ためらって決しかねた c:2790。このとき、王氏は非凡な決断力を示した。彼女は厲しい声で夫の趙昂(ちょうこう)に言った。「君の父の大恥を雪ぐためには、身を喪うとも惜しまず、まして一子をや。君もし子を顧みて行かざれば、吾まさに先に死なん」 c:2790。この言葉は、趙昂(ちょうこう)の懸念を取り除いたのみならず、死をもって迫り、趙昂(ちょうこう)の挙兵の決意を固めさせた。続いて、趙昂(ちょうこう)は姜叙(きょうじょ)らとともに兵を挙げて馬超(ばちょう)に反抗した。王氏は言葉で夫を励ましたのみならず、実際の行動で義挙を支えた。彼女は「すなわち首飾・資帛をことごとく携え、自ら祁山(きざん)の軍中に往き、軍士を賞労して、その衆を励ます」 c:2790。このように家財を傾け、自ら前線に赴いて将士を犒労する行為は、大いに士気を鼓舞し、大義に深く通じ、女性ながら男子に劣らぬ英雄的気概を示した。演義は王氏という役を通じて、危急の際に大局を重んじ、小我私情を捨て、積極的に正義を匡輔する事業に身を投じる女性の形象を造形した。彼女の登場は、物語の筋立ての展開を推し進めたのみならず、趙昂(ちょうこう)の忠義の挙に悲壮な色彩を添えている。

関鍵関係

* 趙昂(ちょうこう)(spouse_of):王氏は趙昂(ちょうこう)の妻である c:2790。演義において、彼女の趙昂(ちょうこう)への影響は極めて重要であり、その堅固な立場と激烈な言辞によって趙昂(ちょうこう)に韋康(いこう)のために仇を報いる決意を固めさせ、趙昂(ちょうこう)のためらいを変えた c:2790。彼女は趙昂(ちょうこう)の家庭の伴侶であるのみならず、その精神的な支柱であり行動の推進者であった。
* 趙月(ちょうげつ)(son_of):趙月(ちょうげつ)は王氏の子である c:2790。演義において、趙月(ちょうげつ)は馬超(ばちょう)の麾下で裨将を務めており、趙昂(ちょうこう)はそのために兵を挙げて馬超(ばちょう)に反すれば子の命が危うくなることを懸念した c:2790。しかし王氏は「君の父の大恥を雪ぐためには、身を喪うとも惜しまず、まして一子をや」という豪言壮語をもって、家族の栄誉と忠義を子の命の上に置き、大義のために親を滅する決意を示した(演義独自)。
* 姜叙(きょうじょ)・楊阜(ようふ)・尹奉(いんほう)(ally_of):王氏は趙昂(ちょうこう)を励ますことを通じて、間接的に姜叙(きょうじょ)・楊阜(ようふ)・尹奉(いんほう)らが共に馬超(ばちょう)に反抗する軍事行動を支えた c:2790。彼女が自ら軍中に赴いて将士を犒労したことは、さらに直接これらの盟友の軍隊の士気を鼓舞することにつながった(演義独自)。

象徴的な場面

王氏の最もよく知られる象徴的な場面は、『三国演義』第六十四回において、彼女が厲しく夫の趙昂(ちょうこう)を励ます瞬間である c:2790。趙昂(ちょうこう)が子の趙月(ちょうげつ)が馬超(ばちょう)軍にいるために馬超(ばちょう)討伐に加わるかどうかをためらったとき、王氏は極めて決然たる口調で趙昂(ちょうこう)に言った。「君の父の大恥を雪ぐためには、身を喪うとも惜しまず、まして一子をや。君もし子を顧みて行かざれば、吾まさに先に死なん」 c:2790。この言葉は、彼女の剛烈不屈の性格を示すのみならず、「死」をもって迫り、趙昂(ちょうこう)の懸念を徹底的に打ち消し、姜叙(きょうじょ)らとともに兵を挙げる決意を固めさせた。この場面は、王氏が大義に深く通じ、小家を捨てて大家のために尽くす崇高な品質を十分に体現している。それに続くもう一つの象徴的な場面は、王氏が夫の義挙を支えるために家財を傾けたことである c:2790。彼女は「すなわち首飾・資帛をことごとく携え、自ら祁山(きざん)の軍中に往き、軍士を賞労して、その衆を励ます」 c:2790。この行為は物質的な支援であるのみならず、精神的にも大きな鼓舞であり、士気を大いに高め、女性として乱世にあって男子に劣らぬ胆識と気概を示した。この二つの場面は、王氏の演義における忠義・果敢・大義に深く通じた古典的形象を共に造形し、彼女を『三国演義』において筆墨は多くないが印象深い女性の一人としている(演義独自)。

人間関係

1 件の関係

台詞

  • 演 ch.64 §26→ 趙昂(ちょうこう)

    「雪君之父大恥,雖喪身亦不惜,何況一子乎?君若顧子而不行,吾當先死矣。」

登場回1 回 ▸
  • 演ch.64
関係の年表1 条 ▸

演 ch.64

内面の独白 · AI 生成1 段 ▸
  • 夫君が帰宅し、姜叙(きょうじょ)、楊阜(ようふ)、尹奉(いんほう)らがすでに共に挙兵を相談し、韋公(いこう)の仇を討とうとしていると告げた。これを聞いて、私の心にかかっていたのは、昔の恥だけではなかった。大義を果たせるかどうかもまた、気がか